どんなファイリングシステムも、同じ理由で失敗します。覚えていた書類だけを、そ のとき立っていた場所に合わせて整理してしまうのです。インベントリを先に作るべ きなのは、「どう整理すべきか」よりも小さな問いから始まるからです。それは「何 を持っていて、それはどこにあるか」という問いです。20分あれば答えが出て、その 答えは、地下室が水浸しになったり、パスポートを失くしたりする前に隙間を見せて くれます。
キットの中身
- チェックリスト(下に掲載、印刷可能)。グループごとにインベントリを進め るためのものです。
- **CSVテンプレート。**家庭でよくある書類を8つのグループに分けて一覧にし、 原本の場所、デジタルコピーの有無、有効期限、備考を記入する列があります。1 行はサンプルとして記入済みです。
- インタラクティブ版。家財書類インベントリツール は同じ39の書類を扱い、隙間のリストを自動で算出し、CSVと日付付き項目のカレ ンダーファイルの両方を書き出します。実際に最後までやり切れるほうを使いまし ょう。
書類ごとの3つの問い
**原本はどこにあるか。**自宅のフォルダ、金庫、銀行の貸金庫、弁護士や親族のも と、デジタルのみ、あるいは「わからない」です。最後の答えこそが、書いておく価 値のある答えです。それが隙間だからです。持っているはずなのに場所がわからない 書類は、実務上、持っていないのと同じです。
デジタルコピーは存在するか。「パソコンのどこかにある」ではなく、次の1分 以内にスマートフォンで開けるコピーを指します。紙の原本が1部しかなければ、水 害、火災、あるいは引っ越し1回でなくなってしまいます。 重要書類のバックアップガイドではこの 考え方の「3-2-1」版を説明していますが、インベントリでは「ある・ない」だけで 十分です。
**いつ期限が切れるか。**パスポート、身分証明書、免許証、許可証、保険、点検、 予防接種、資格証明など、家庭の書類のうち十数種類には日付があります。日付を書 き込みましょう。期限のチェックリスト に、それぞれどのくらい前から動くべきかがまとめられています。
隙間には順番がある
シートを埋めると、3種類の行が目立ってきます。
- **紙でしかない原本。**出生証明書、婚姻証明書、権利書、遺言書、卒業証書な どです。今週中に撮影しましょう。費用はかからず、シートの中でもっとも大き なリスクを取り除けます。
- **場所が不明なもの。**見つけるか、再発行の手続きを始めましょう。 重要書類の整理ガイドで、見つけた 後に原本をどこに置くべきかを扱っています。
- **日付の抜け。**書類そのものから記入し、そのすべてを1か月前の予告付きで カレンダーに登録しましょう。
インベントリの置き場所
インベントリは緊急時バインダーの目次と して、印刷した状態で、デジタル版バインダーにもコピーを入れておくべきもので す。もう一人の大人にバインダーの場所を伝えておきましょう。インベントリがもっ とも役立つのは、まさに自分がそれを開ける立場にない状況です。
同じ発想のアプリ版
Paperlockは、実質的には「デジタルコピーが存在する」という列を自動化したもの です。それぞれの原本を一度撮影すれば、保管庫が検索可能なコピーを保持し、 有効期限を読み取り、期限前に知らせてくれます。ただし、一度も撮影していない紙 の書類については何も知りません。それを見つけるのがこのインベントリの役目で す。シートを埋めて隙間をなくせば、両方を合わせて、家の中のすべての書類に既知 の保管場所と、コピーと、誰かが見張っている日付があるということになります。