2023年(令和5年)1月4日以降に新規登録や継続検査(車検)を受けた車には、A4の紙ではなくA6サイズの電子車検証が交付されています。軽自動車は2024年1月からです。いちばん戸惑うのは、有効期間の満了する日が券面に印字されていないこと。期限は券面に貼られたICタグの中にあり、国土交通省の「車検証閲覧アプリ」で読み取るか、ICタグの中身をすべて記載した「自動車検査証記録事項」で確認します。アプリに登録すると、満了の90日前・60日前・30日前と満了1日後に通知が届きます。この記事では、券面とICタグに何が入っているか、アプリの使い方、保管と再交付の注意をまとめました。

電子車検証、4つの数字
  • 2023年1月4日登録車の電子車検証の交付開始軽自動車は2024年1月から
  • A6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付従来はA4の紙。約105×178mm
  • 90日前から閲覧アプリが通知(90・60・30日前と満了1日後)登録した車両が対象。メール通知も設定できる
  • 印字なし有効期間の満了日・所有者・使用者住所は券面に載らないICタグに記録。アプリかICカードリーダで読む

出典:国土交通省 電子車検証特設サイト、軽自動車検査協会。2026年10月確認。

券面に載っているもの、載っていないもの

券面に印字されず、ICタグにだけ入っている情報

電子車検証の券面には、車検や変更で書き換えが起きにくい基礎的な情報だけが印字されています。自動車登録番号(ナンバー)、車台番号、車名・型式、初度登録年月、使用者の氏名、電子車検証の発行年月日、そして右下に閲覧アプリで使うセキュリティコードです。

載っていないのは、有効期間の満了する日、所有者の氏名・住所、使用者の住所と使用の本拠の位置、備考欄の一部。これらはICタグにだけ記録されています。車検を受けても、引っ越しても、ICタグの中身が書き換わるだけで券面はそのままです。だから車検のたびに新しい車検証を発行する必要がなくなり、整備事業者の事務所で有効期間を更新できる仕組みが導入されました。

初めて見る人が「印刷ミスでは」と感じる余白は、仕様です。

期限の確認は3つの方法で

車検証閲覧アプリで期限を確認する
  1. アプリを入れる国土交通省の車検証閲覧アプリ。スマートフォン版はNFC対応の端末が必要(iPadは対象外)
  2. ICタグを読み取る券面に印字された4桁のセキュリティコードを入力し、ICタグ部分にスマートフォンをかざす
  3. 有効期間の満了日を確認する所有者・使用者の情報、リコール情報もここで見られる
  4. 通知を登録する90日前・60日前・30日前・満了1日後に通知。メールアドレスも登録できる
  5. PDFを書き出して保管する車検証情報のPDFを出力できる。スマートフォンの書類保管アプリに入れておくと紙がなくても見せられる

車検証閲覧アプリ。 国土交通省が提供するアプリで、スマートフォン版(NFC対応のiPhone・Android)とPC版(ICカードリーダが必要)があります。券面のセキュリティコードを入力し、ICタグにスマートフォンをかざすと、有効期間の満了日、所有者・使用者情報、リコール情報が表示されます。車検証情報をPDFで書き出すこともできます。

自動車検査証記録事項。 ICタグの中身を含むすべての車検証情報が記載された帳票です。運輸支局等の窓口で補助的に渡されてきましたが、券面に変更のない検査手続き(ふつうの車検など)では2025年12月末で窓口での配布が終わり、それ以外の手続きも2027年12月末までの予定です(2026年10月時点の特設サイトの案内)。今はアプリからPDFで出力するか、運輸支局等の印刷端末で印刷します。印刷した紙を車検証ケースに一緒に入れておくと、アプリがなくても期限が分かります。

検査標章(ステッカー)。 フロントガラスに貼る標章には満了する年月が表示されています。日までは分からないので、正確な日付はアプリか記録事項で確認してください。次回の車検日の数え方と期限切れの罰則は車検の有効期限の確認方法にまとめました。

通知を設定する:90日前から4回

アプリに車検証を登録すると、有効期間の満了の90日前、60日前、30日前に事前通知、満了の1日後に事後通知が届きます。メールアドレスを登録すればメールでも届きます。通知は登録した車両ごとで、1つのアプリに最大10台まで設定できるので、家族の車もまとめて入れておけます。

通知が届かないケースも想定しておきます。スマートフォンを買い替えてアプリを入れ直していない、通知をオフにした、アプリ側のメンテナンス中。期限の管理をアプリ一本にせず、カレンダーにも「車検満了の2か月前」を入れておくのが現実的です。自賠責保険の期限は車検とセットで切れるので、同じ日に確認します。

保管の注意:熱と水とICタグ

車検証は車に備え付ける義務があるので、電子車検証も車内に置きます。ただしICタグは電子部品です。特設サイトのよくある質問では、券面が溶けて読めなくなったりICタグが破損したりした場合は管轄の運輸支局等で再交付を申請するよう案内されています。ダッシュボードの上のように直射日光で高温になる場所、濡れる可能性のある場所は避け、グローブボックスの中の車検証ケースに入れます。

洗濯機に入れてしまう事故も、よくある質問に載るくらい起きています。衣類のポケットに入れて持ち歩かないことです。

車検証のコピーが必要な場面

自動車保険の契約や見直し、駐車場の契約、売却や名義変更、車庫証明の申請では、車検証の写しを求められます。電子車検証の券面コピーだけでは所有者や住所が分からないので、提出先からは券面のコピーと自動車検査証記録事項(またはアプリのPDF)の両方を求められることがあります。自動車の名義変更でも同じです。

スマホで車の書類をまとめて持つ

手でやるなら、電子車検証の券面、自動車検査証記録事項、自賠責保険証明書、任意保険の証券を同じ日に撮影し、「車」のアルバムに入れておきます。車検を受けたら記録事項だけ撮り直します。車の書類全体の整理は車を持つ人の書類にまとめました。

Paperlockに閲覧アプリから書き出したPDFや記録事項の写真を入れておけば、有効期間の満了日や自賠責の保険期間を読み取って保存し、通知をオンにしていれば30日前と7日前に知らせます。「車検いつ?」「自賠責の証明書番号は?」と聞けば、該当する書類を添えて答えます。閲覧アプリの90日前通知と合わせて、二重の備えになります。

手続きの窓口は、登録車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会です。再交付や変更登録の持ち物は、それぞれの案内で確認してください。