年金手帳は、2022年(令和4年)4月から新規の発行が終わり、「基礎年金番号通知書」に変わりました。ただし「廃止」の意味を取り違えてはいけません。すでに手元にある年金手帳は、基礎年金番号を確認できる書類として引き続き使えますし、手帳を持っている人に通知書が新しく送られることもありません。変わったのは、これから初めて年金制度に加入する人と、手帳をなくして再発行を受ける人が受け取る書類の形です。この記事では、手帳と通知書の関係、基礎年金番号を今すぐ確認する方法、なくしたときの再発行、そして番号を安全に控えておく方法をまとめました。
- 2022年4月から年金手帳の新規発行が終わり、基礎年金番号通知書に令和4年4月1日以降に初めて加入する人、再発行を希望する人が対象
- そのまま有効すでに持っている年金手帳は基礎年金番号を確認できる書類として使える手帳を持っている人に通知書は送られない
- 4桁-6桁基礎年金番号は10桁。青い年金手帳の記号番号がそれオレンジ色や茶色の手帳の番号とは別のことがある
出典:日本年金機構「基礎年金番号・基礎年金番号通知書・年金手帳について」ほか。2026年10月確認。
何が変わって、何が変わらないか
変わったのは交付される書類です。2022年4月1日以降に国民年金や厚生年金に初めて加入する人には、年金手帳の代わりに基礎年金番号通知書(はがきサイズの紙)が交付されます。年金手帳をなくして再発行を希望する人も、受け取るのは通知書です。
変わらないのは番号です。基礎年金番号は10桁(4桁と6桁)で、一人に一つ、原則として一人の年金記録を一つの番号で管理します。年金手帳に書かれている記号番号はそのまま有効で、就職や転職、年金の請求で求められたときに手帳を見せれば足ります。日本年金機構も、すでに年金手帳を持っている人には基礎年金番号通知書は発行されないので、引き続き年金手帳を保管するよう案内しています。
手帳を捨ててしまった人も、番号は年金機構に記録されているので、確認して通知書を再交付してもらえます。番号が消えることはありません。
基礎年金番号を今すぐ確認する方法
手元に手帳も通知書もないとき、いちばん早いのはオンラインです。
マイナポータル。 マイナンバーカードでログインし、「年金」の項目から基礎年金番号を含む年金記録を確認できます。日本年金機構のFAQでは、情報を取得できる時間が平日の8時30分から23時までとされています。
ねんきんネット。 ログインするとトップページに基礎年金番号が表示されます。ログインはマイナポータル経由(マイナンバーカードを使う)か、ユーザIDとパスワードのどちらかです。
電話。 ねんきん定期便を手元に用意して「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」に電話すると、後日、基礎年金番号が記載された書類を郵送してもらえます。番号そのものはメールや電話では教えてもらえません。
書類では、基礎年金番号通知書、青色の年金手帳、国民年金保険料の納付書や領収書、口座振替額通知書、年金証書などに番号が載っています。会社員なら、厚生年金の加入手続きの記録から勤務先の人事担当が分かる場合もあります(年金機構が案内する確認方法ではありません)。入社時に提出する書類の全体は新しい仕事を始めるときの書類にまとめました。
なくしたときの再発行
- まずオンラインか電話で番号を確認する番号さえ分かれば再発行を待たずに手続きが進むことが多い
- 基礎年金番号通知書再交付申請書を出す年金手帳をなくした場合も、再発行されるのは基礎年金番号通知書
- 提出先は加入状況で変わる会社員は勤務先経由または年金事務所、国民年金の第1号被保険者は市区町村か年金事務所。年金受給中の人は年金証書が代わりになる
- 通知書が郵送で届く原則、登録住所あて。届いたら表面を撮影して控えを残す
年金手帳をなくしても、再発行されるのは年金手帳ではなく基礎年金番号通知書です。提出するのは「基礎年金番号通知書再交付申請書」で、加入状況によって提出先が変わります。
| 加入状況 | 提出先 |
|---|---|
| 会社員(厚生年金の被保険者) | 勤務先経由、または事務センター・年金事務所 |
| 自営業・学生など(第1号被保険者) | 住所地の市区町村役場、または事務センター・年金事務所 |
| 会社員の配偶者(第3号被保険者) | 配偶者の勤務先の所在地を管轄する事務センター・年金事務所 |
| 年金を受給中の人 | 再発行は不要(年金証書が通知書の代わり) |
通知書は原則として年金機構に登録された住所へ郵送で届きます(本人確認書類を年金事務所に持参すれば窓口で受け取れます)。公務員など共済組合のみに加入している人は、年金事務所かねんきんダイヤルに相談します。急いで番号だけ必要なときは、再発行を待たずに上のオンラインか電話で確認するのが早道です。
年金手帳が複数冊あるとき
転職を繰り返した人や、基礎年金番号制度が始まった1997年より前から働いていた人は、色の違う手帳を2冊以上持っていることがあります。青色の年金手帳の記号番号が基礎年金番号です。すべての手帳の番号が同じなら、どれか1冊を残せば足ります。
番号が異なる手帳があるなら、年金記録が分散している可能性があります。将来の年金額に関わるので、両方を年金事務所に持参して記録の統合を確認してください。ねんきん定期便の加入記録に抜けている期間があるときも同じです。源泉徴収票を長く残しておくと、勤務先と在籍期間の裏づけになります。
退職・転職・年金請求で番号が要る場面
基礎年金番号を求められるのは、就職と転職(厚生年金の加入手続き)、退職後の国民年金への切り替え、年金の請求、ねんきんネットの登録、そして配偶者の扶養に入るときです。退職後14日以内の国民年金の手続きでは、番号が分かる書類と身元確認書類を持って市区町村の窓口に行きます。退職後に受け取る書類の全体は退職後の書類と期限に、高齢の親の重要書類には年金証書やねんきん定期便の保管の考え方をまとめています。
マイナンバーと基礎年金番号は紐づけられているので、マイナンバーを届け出ていれば基礎年金番号の記載を省略できる手続きも増えています。それでも「番号を書いてください」と言われる場面はまだ多いので、控えを一つ持っておくのが実用的です。
番号を安全に控える
手でやるなら、年金手帳か基礎年金番号通知書の番号が書かれた面を1枚撮影し、ロックのかかる場所に入れておきます。年金手帳は原本を家に置き、持ち歩かないのが基本です。マイナンバーカードと同じで、番号だけで悪用されるものではありませんが、他人に渡すものでもありません。
Paperlockに年金手帳や通知書を入れておけば、何の書類かを読み取って整理し、「基礎年金番号は?」と聞けば該当する書類を添えて答えます。ねんきん定期便や年金証書も一緒に入れておくと、「去年の定期便の加入月数は?」のような質問にも書類を示して答えられます。身分や年金に関わる書類はサムネイルがぼかされ、開くときにFace IDを求めます。
手続きの詳細や提出先は、日本年金機構のサイトか年金事務所、ねんきんダイヤルで確認してください。